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自治体の事業者向け制度を47都道府県で数えると、東京都142件に対し高知県は8件でした。件数の差は市区町村の制度で生まれています。地域差の読み方と、少ない地域での探し方をまとめます。
この記事のポイント
- 事業者向け制度1127件のうち上位6都府県で416件(37%)を占める
- 県の制度は3〜6件で差は小さく市区町村の制度の数が地域差の主因
- 少ない地域では隣の市区町村や県の制度まで範囲を広げて探す
はじめに
結論から言うと、自治体の事業者向け制度の「数」は、都道府県によって大きく違います。ただし、その差のほとんどは市区町村の制度の数から生まれていて、都道府県が実施する制度の数は、どの県でもあまり変わりません。「自分の県は制度が少ない」と感じたときは、県の制度は一通り見たうえで、市区町村の制度の探し方を変えるのが近道です。
この記事は、当サイトが掲載している自治体の事業者向け制度1,128件のうち、対象の都道府県が分かる1,127件を、都道府県ごとに数え直したものです(2026年10月29日時点、data/analysis-latest.json の local.pref)。全国の制度の全数ではなく、当サイトの掲載分の集計です。なお、個人向けを含む都道府県別のリサーチは10月17日時点の別の集計のため、件数が一致しない部分があります。
件数の分布:上位6都府県で37%
事業者向け制度を、件数の多い都道府県から並べると、次の10都道府県が上位です。
| 都道府県 | 事業者向け合計 | うち県の制度 | うち市区町村の制度 | 個人向け(参考) |
|---|---|---|---|---|
| 東京都 | 142 | 6 | 136 | 362 |
| 大阪府 | 60 | 4 | 56 | 115 |
| 神奈川県 | 58 | 5 | 53 | 112 |
| 埼玉県 | 56 | 5 | 51 | 103 |
| 千葉県 | 50 | 5 | 45 | 123 |
| 愛知県 | 50 | 5 | 45 | 99 |
| 兵庫県 | 41 | 4 | 37 | 87 |
| 静岡県 | 36 | 5 | 31 | 83 |
| 北海道 | 35 | 5 | 30 | 67 |
| 福岡県 | 29 | 4 | 25 | 54 |
上位6都府県(東京・大阪・神奈川・埼玉・千葉・愛知)の合計は416件で、全体1,127件の37%です。上位10都道府県まで広げると557件で、ほぼ半分(49%)になります。東京都だけで142件、全体の約13%を占めます。
少ないほうでは、高知県が8件で最も少なく、次いで岩手県・秋田県・石川県・鳥取県・島根県・徳島県が各10件です。最多の東京都と最少の高知県では、約18倍の差があります。
規模ごとにまとめると:半数以上が25件未満
件数で5つの帯に分けると、次のようになります。
| 事業者向けの件数 | 都道府県の数 | 帯の合計件数 | 市区町村の制度(1県あたり) |
|---|---|---|---|
| 10件未満 | 1 | 8 | 4 |
| 10〜14件 | 17 | 197 | 4〜10 |
| 15〜24件 | 15 | 258 | 10〜19 |
| 25〜49件 | 8 | 248 | 20〜37 |
| 50件以上 | 6 | 416 | 45〜136 |
47都道府県のうち33(70%)は、事業者向けの合計が25件未満です。10〜14件の帯には、栃木県・滋賀県・沖縄県・富山県・宮城県・和歌山県・岡山県・香川県・大分県・山梨県・熊本県・岩手県・秋田県・石川県・鳥取県・島根県・徳島県の17県が入ります。
県の制度は3〜6件:差は市区町村の側にある
県が実施する制度は、全国で214件、1県あたり3〜6件の範囲に収まっています。6件の東京都・茨城県・広島県・鳥取県が最多、3件の宮城県・岡山県が最少で、最多と最少の差は3件です。
これに対して、市区町村の制度は全国で913件あり、1県あたり4件(高知県)から136件(東京都)までと、広くばらついています。つまり、地域差は「県が熱心かどうか」よりも、「その県に、独自の制度を出している市区町村がいくつ掲載されているか」で決まっています。
ここで注意したいのは、この件数が「制度の充実度」を示すものではない点です。次の要因が混ざっています。
- 市区町村の数そのものが違う(東京都は区と市町村が多い)
- 自治体が制度をホームページに公開する形が違い、当サイトの調べで拾えた範囲に差がある
- 補助金ではなく融資などの制度も数に入っている(種類の比率は次の節)
順位や優劣として読むのではなく、「自分の探し方の範囲をどこまで広げるか」の目安として使うのが適切です。
補助金・助成金の比率にも差がある
制度の種類のうち、補助金・助成金・給付金(融資や利子補給を除いたもの)の比率は、全体の加重平均で約75%です。県別では、高知県が100%、長野県・愛知県・大分県が92%と高い一方、低いのは岩手県が50%(10件中5件)、東京都63%、千葉県・沖縄県・山梨県が各64%でした。
東京都は件数が最多でも、補助金・助成金・給付金の比率は63%と低めで、融資などの割合が相対的に高い県です。「件数が多い=返済不要の補助金が多い」とは限らないため、一覧で制度の種類(補助金・融資など)を確かめてから比べてください。種類の違いは、自治体の事業者向け制度の金額・種類の集計で詳しく見ています。
個人向けとの比較:鳥取県だけ逆転
個人向け(住まい・暮らし)の制度は、事業者向けの約2倍です(全国で2,246件と1,127件)。47都道府県のうち、事業者向けのほうが個人向けより多いのは鳥取県(事業者向け10件、個人向け8件)だけでした。逆に、東京都は個人向け362件に対して事業者向け142件で、個人向けが約2.5倍です。個人向けの詳しい集計は個人向け自治体制度の記事にまとめています。
件数が少ない県で事業者が探すときの手順
- 条件に合う補助金を探すで、まず国と県の制度を確認する(県の制度は3〜6件と少ないので、全部目を通せます)
- 本社や店舗のある市区町村のページを、地域から探すで開く
- 見つからなければ、隣の市区町村と商工会・商工会議所の案内も確認する。制度の「空白」が目的別にどこにあるかは、地域×目的の空白マップで見られる
- 掲載がなくても、制度が「ない」とは限らない。自治体の窓口に電話で聞く
次に読むとよいページ
- 地域×目的の空白マップ:自分の県の市区町村で、創業・設備・IT・事業承継などの制度が掲載されているかを、目的別に確かめられます。
- 自治体の事業者向け制度の金額・種類の記事:件数だけでなく、金額の中央値や融資の比率を知りたいときに。
- 地域から探す:自分の市区町村のページで、掲載されている制度を一覧で確認できます。
数字は当サイトの掲載データの集計で、参考情報です。制度の内容や受付状況は変わるため、申請の前に、必ず公式ページで最新の情報を確認してください。受給を保証するものではありません。
最終更新日:2026年10月30日







