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特集|デジタル化・AI導入補助金

デジタル補助金とは?対象ツール・申請の流れ・失敗しない準備まで

ITツールやAIの導入に使える補助金の全体像を、対象・申請の流れ・よくある失敗の順に整理しました。

対象
登録されたITツール(クラウド利用料を含む)
申請
IT導入支援事業者と一緒に(8ステップ)
事前準備
gBizIDプライムの取得
対象者
個人事業主・法人

特集公開 ・ 最終更新

PART 1

まず知る:どんな補助金で、何が対象?

デジタル補助金の主な種類

ITやデジタル化に関わる補助金は、いくつかの制度に分かれています。主な例は次のとおりです。

IT導入補助金
(デジタル化・AI導入補助金)

中小企業・小規模事業者など

登録されたITツールの導入費用を支援します。会計・受発注・業務管理などのツールが中心です。

ものづくり補助金

中小企業・小規模事業者など

新しい製品・サービスや、生産の仕組みの革新に取り組む費用を支援します。デジタル化を含む取り組みが対象になる場合があります。

自治体のデジタル化支援

市区町村・都道府県の事業者

地域ごとに、ITツールの導入やデジタル化を支援する制度があります。お住まいの地域の制度も確認してください。

制度の名称や「枠」の内容は、公募ごとに変わります。上の表は、制度を選ぶときの入口として使ってください。

対象になるもの・ならないもの

対象になりやすいもの

  • 事務局に登録された、IT導入支援事業者のITツールの導入費用
  • 登録ツールのクラウド利用料
    利用できる期間には上限があります
  • 導入に関わる費用(設定、保守など)
    対象の範囲は公募要領で確認

対象にならないもの

  • 個人で契約した、一般の有料プラン(登録されたツールでない場合)
  • 私用(プライベート)だけで使う費用
  • 交付決定より前に契約・支払いをした費用
  • 登録されていないツールや、事業に関係のないソフトの費用

生成AIの利用料も、同じ考え方です。個人で契約したプランは対象になりません。「個人事業主でも補助金の対象になるって、ほんと?」の記事も、あわせてご覧ください。

対象者:個人事業主と法人

個人事業主も、対象になり得ます。ただし、制度ごとに「中小企業」「小規模事業者」の要件が決まっています。目安は次のとおりです(中小企業基本法の定義をもとにした一般的な基準)。

業種資本金(以下)従業員数(以下)
製造業・建設業・運輸業など3億円300人
卸売業1億円100人
サービス業5,000万円100人
小売業5,000万円50人

個人事業主は、資本金がないため、従業員数で判断されます。小規模事業者の基準(商業・サービス業は5人以下、製造業などは20人以下など)も、制度によって使われます。判断に迷うときは、商工会議所や商工会に相談してください。

PART 2

申請する:流れと、つまずきやすい所

申請の流れ(8ステップ)

IT導入補助金の場合の、一般的な流れです。細かな手続きは、公募ごとに異なります。契約・支払いは、交付決定の後から。

  1. 1IT導入支援事業者を選ぶ
  2. 2導入するツールを決める
  3. 3gBizIDプライムを取得する
  4. 4申請する
  5. 5交付決定を受ける
  6. 6導入・支払い
  7. 7実績報告
  8. 8補助金の受け取り
各ステップの説明を見る

準備

  1. 1

    IT導入支援事業者を選ぶ

    申請は、支援事業者と一緒に進めます。事業者が登録しているツールを確認します。

  2. 2

    導入するツールを決める

    登録されたツールの中から、事業に合うものを選びます。

  3. 3

    gBizIDプライムを取得する 早めに着手

    電子申請に必要です。取得に時間がかかるため、早めに始めてください(gBizIDプライムは早めに取得)。

申請

  1. 4

    申請する

    必要書類をそろえて、電子申請で提出します。

  2. 5

    交付決定を受ける

    決定の後に、契約・導入を始めます。決定の前の契約・支払いは対象外です。

ここから契約・支払いOK

導入・報告

  1. 6

    導入・支払い

    ツールを導入し、代金を支払います。

  2. 7

    実績報告

    導入した証拠を添えて報告します。

  3. 8

    補助金の受け取り

    報告の確認の後に、補助金が支払われます。

よくある失敗

交付決定の前に発注した

決定の前の契約・支払いは、補助の対象になりません。

登録されていないツールを選んだ

対象のツールかどうかを、必ず登録一覧で確認します。

gBizIDの取得が間に合わなかった

締切の直前に始めると、取得が間に合わないことがあります。

私用と兼用のアカウントを、そのまま申請した

事業で使う分だけが対象になります。按分の考え方は、公募要領で確認してください。

実績報告の準備が遅れた

導入の証拠(契約書、請求書、支払いの記録、利用の画面など)は、導入の時点で保存しておきます。

使いたいツールが対象か、まず確かめたい方へ

無料で相談する →

よくある質問

Q生成AIの利用料も対象になりますか?
A

登録されたツールで、事業のために使う場合に限り、対象になり得ます。個人で契約した一般の有料プランは、対象になりません。

Q補助率はどのくらいですか?
A

補助率は、制度・枠・事業者の規模によって変わります。最新の補助率は、公式の公募要領で確認してください。

Q申請しても採択されないことはありますか?
A

あります。補助金は、審査に通った場合にのみ受け取れます。採択されなかった場合の準備(自己資金や、別の資金の計画)も考えておいてください。

Q補助金は、税金の対象になりますか?
A

受け取った補助金は、原則として収入として扱われ、経費と相殺して税金が計算されます。確定申告の方法は、税理士などに相談してください。

Q個人事業主でも申請できますか?
A

対象の要件を満たせば、申請できます。事業を行っていることを示す書類(確定申告の控えなど)を用意しておくと安心です。

PART 3

もっと知る:言葉・成り立ち・選び方

用語集

IT導入支援事業者
補助金の申請を支援し、登録されたITツールを販売・導入する事業者です。
登録ツール
事務局に登録され、補助の対象として認められたITツールです。
交付決定
補助金の交付が決まったことを示す通知です。決定の後に、契約・導入を始めます。
実績報告
導入が終わったことを証明して、補助金の支払いを求める手続きです。
gBizID
行政の電子申請などに使う共通のIDです。補助金では、プライムの取得が必要です。
補助率
補助対象の経費のうち、補助金で支払われる割合です。

この制度ができた背景と目的

何のため?

労働生産性を高める

中小企業・小規模事業者の労働生産性の向上のため、業務効率化やDXに向けたITツール(AIを含む)の導入を支援する。

いつ生まれた?

2017年1月

前身は、平成28年度第2次補正予算の「サービス等生産性向上IT導入支援事業」(2017年1月に募集)。

いまの形は?

デジタル化・AI導入補助金

令和7年度補正予算の事業から、名称が「デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)」に。事務局に登録されたITツールを、登録されたIT導入支援事業者と導入する。

制度のあゆみ

  1. 20171月

    前身事業がスタート

    前身の「サービス等生産性向上IT導入支援事業」(平成28年度第2次補正予算)の補助事業者を募集。対象のITツールは、事務局に登録されたもの。

  2. 2018

    小さな企業ほどIT活用が低い

    中小企業白書2018年版が、ITツールの利活用は、売上規模の小さい企業ほど低い傾向にあることを示す。

  3. 2019–22年度

    「IT導入補助金」として継続

    「IT導入補助金」として継続して実施(事務局の過去事業の案内)

  4. 20233月

    「複数社連携IT導入類型」を新設

    令和4年度補正で、複数の中小事業者が連携する「複数社連携IT導入類型」を新設。事業終了後4年以内に、労働生産性を年率平均3%以上向上させる目標。

  5. 2025年度

    支援の中身を拡充

    最低賃金に近い事業者の補助率の引き上げ、導入後の活用支援の対象化、セキュリティ対策の支援の強化(中小企業庁)

  6. 2026年度

    名称を「デジタル化・AI導入補助金」に変更 最新

    この名称のもと、次の4つの枠で構成されています。

    通常枠複数者連携デジタル化・AI導入枠インボイス枠セキュリティ対策推進枠

くわしく知る

できた経緯を、くわしく

前身の「サービス等生産性向上IT導入支援事業」は、平成28年度第2次補正予算で実施された、経済産業省の補助事業です。補助の対象になるITツールは、IT導入支援事業者があらかじめ事務局の承認を受け、事務局のホームページに公開したものとされました(中国経済産業局、2017年1月)。

その後、平成29年度補正、IT導入補助金2019〜2022と、継続して実施されました(事務局の過去事業の案内)。予算の額は、資料によって記載が異なるため、ここでは載せていません。

背景にある課題

中小企業白書2018年版は、ITツールの利活用が、売上規模の小さい企業ほど低い傾向にあることを示しています。最も利用が進んでいる一般オフィスシステムや電子メールでも、売上の最も小さい規模の企業群では、利活用率が4割を切る、とされています。

2025年10月の中小企業庁の概要は、働き方改革、被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス制度への対応を、背景に挙げています。

目的・狙い

目的は、中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上です。業務効率化やDXなどに向けた、ITツール(ソフトウェア、アプリ、サービスなど)の導入を支援します(中小企業庁の概要、2023年4月)。

令和4年度補正予算の概要には、事業終了後4年以内に、補助事業者全体の労働生産性を、年率平均3%以上向上させる目標が示されています。

「登録されたツール」と「IT導入支援事業者」の仕組み

補助の対象は、事務局に登録されたITツール・サービスに限られます。IT導入支援事業者が、ITツールを事務局に登録し、中小企業に提案・導入して、申請の手続きも支援します。

経済産業省の2018年の資料は、事務局がITベンダーをとりまとめ、導入後のフォローアップも通じて、中小企業側の手続きの煩雑さを減らす狙いがあることを示しています。「共同で申請する」形になった理由そのものは、公式の説明を確認できませんでした。

2026年度の名称変更

令和7年度補正予算の事業から、名称が「デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)」に変わりました。目的は、中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上で、デジタル化やDXなどに向けた、AIを含むITツールの導入を支援することです(中小企業庁、2026年)。名称を変えた理由を、直接説明した公式の資料は、確認できませんでした。

他の補助金との関係

経済産業省の資料(2026年3月31日付)は、中小企業の生産性向上の課題に対して、省力化投資補助金、新事業進出・ものづくり補助金、デジタル化・AI導入補助金などの政策手段を、組み合わせて取り組む、としています。

当サイトの見方(解釈)

デジタル化・AI導入補助金は、「事務局に登録されたITツール」が対象です。

  1. 1使いたいツールが、登録されているかを、最初に確認しましょう。
  2. 2登録されていない設備・システムが目的なら、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金や、省力化投資補助金が合う場合があります。
  3. 3申請の計画では、制度の目的に沿って、「どの業務の、どんな課題を、どのツールで解決し、労働生産性が、どう上がるか」を、自社の数字で説明できるようにしておくと、伝わりやすくなります。

向いている人・向かない人/近い制度との違い

向いている人

  • 会計・受発注・決済・予約・ECなど、業務のIT化を進めたい
  • 導入するツールが、制度に登録されたものと決まっている(または選べる)
  • ツールの導入と使い方の支援まで、まとめて受けたい

向かない人(別の制度を検討)

  • オーダーメイドのシステム開発が中心
    → 対象になるかを公募要領で確認。難しければ、ものづくり系を検討
  • チラシ・看板・展示会などの販促が中心
    → 「小規模事業者持続化補助金」を検討
  • 人手不足を機械で補いたい
    → 「中小企業省力化投資補助金」を検討

小規模事業者持続化補助金との違い

デジタル化・AI導入補助金は、登録されたツール・事業者を通じて申請する仕組みです。持続化補助金は、自社で計画を立て、経費の幅が広い点が違います。

省力化投資補助金との違い

省力化投資補助金は、機器・ロボットなどの導入で人手不足を補う制度です。デジタル化・AI導入補助金は、ソフトウェア・ITサービスが中心です。

どの制度が合うかは、事業の内容と、公募回ごとの要件で決まります。迷うときは、AI補助金判定や、無料相談もご利用ください。

この記事のまとめ

  1. 1

    「デジタル補助金」は、ITツール・AI導入を支援する補助金の総称です。

    このサイトで使う呼び名です。代表例は、IT導入補助金です。

  2. 2

    ツールを買えば対象になるわけではありません。

    対象は、事務局に登録されたツールを、事業のために、交付決定の後で導入した場合に限られます。

  3. 3

    申請は、IT導入支援事業者と一緒に進めるのが一般的です。

    gBizIDプライムなど、事前に用意するものがあります。

2026年度から、IT導入補助金は「デジタル化・AI導入補助金」の名称で案内されていると報じられています。名称・補助率・上限額・対象期間は年度や公募ごとに変わるため、最後は必ず公式の公募要領で確認してください。

出典(9件・確認日 2026/10/14)

上の内容は、出典に書かれた公開情報の要約です。制度の最新の内容は、必ず公式の公募要領で確認してください。

最終更新日:2026年10月14日